2月3日節分の日がやってくると、子供達が小さかった頃のことを思い出す。
私はもちろん鬼の仮面を被らされる。我が家の豆は殻付きピ-ナッツである。
3人の子供達と妻が沢山のピーナッツを持って準備する。そしてセレモニーが開始される。
みな一斉に大きな声で「鬼は外、福は内、鬼は外、福は内」と連呼する。そして鬼の面を被った私にピーナッツを投げてくる。
それも、ここぞとばかりに投げてくる。投げてくるというより投げつけてくる。
子ども達が幼稚園生の頃は当たっても痛くはなかったが、小学生になるとそこそこ痛い。
最も強く投げてくるのは妻である。
鬼を退散させようとしているのか、私をやっつけようとしているのかわからない。
そして鬼はベランダに追い出されてしまう。
その後で、家族全員で自分の年と同じ数のピ-ナッツを食べて我が家の節分セレモニーは終了する。
そんな子供達も皆巣立ち、今は妻と二人きりで豆まきを行っている。
私の鬼役はすで免除になっており、ピ-ナッツを投げられることもなくなった。少し寂しい気がする。
今回は節分にちなんだ『むかし話』をみつけたので紹介する。
『ふくはうち おにもうち』
作: 内田 麟太郎 絵: 山本 孝
心の優しいお爺さんと鬼の心温まる絵本。
ぜひ手にとっていただきたい。
薬剤科 科長 寺師