在宅透析センター

施設から在宅へ、変革する透析医療の在り方、ゆとりのある透析医療を目指して

在宅透析センター長
岩下 龍史

腎臓が悪くなり、命にかかわる状態(末期腎不全状態)になると、腎臓の代わりとなる治療「腎代替療法」が必要となります。腎代替療法には大きく分けて血液透析、腹膜透析、腎移植があります。
国内では、30万人を超える透析患者さんがおり、そのほとんどが施設血液透析を受けています。日本の施設血液透析は非常に優れた成績を誇りますが、週3回、4~5時間の透析時間と治療にはかなりの時間を必要とします。透析施設が自宅より遠いと通院にも多くの時間をとられます。

自宅で過ごす時間を多くし、透析ライフをもっとゆとりのあるものにできればと願い、当院では20年近く前から腹膜透析にも取り組んできました。もちろん腹膜透析でも治療(透析液バッグ交換)時間を必要としますが、リラックスできる自宅での治療が中心であり、心のゆとりが違います。
長く取り組む治療だからこそ、リラックスできる環境での治療を継続できればと考えるようになりました。この観点から当院では腹膜透析患者さんにおいて尿量が限りなく0に近くなったら、週1回の血液透析を追加する腹膜+血液透析併用療法にも取り組んでおります。

今回、さらに一歩進んで、血液透析を希望される際に、腹膜透析のように自宅で、ライフスタイルに合わせた透析スケジュールを組めるようにと、在宅血液透析(通称、HHDと言います)を当院でもついに開始しました。まだ患者さんの数も少ない治療法(透析患者さん全体のわずか0.2%程度、全国で600人ほどです)で、導入にあたっては時間も費用も掛かりますが、患者さんにとって多くのメリットを享受していただける治療法であると確信しています。

この腹膜透析と在宅血液透析という二つの治療法に特化した透析部門となるべく、医療法人腎愛会としましては、この度在宅透析センターを設立することとなりました。
透析施設より遠いため、透析導入をためらっておられたり、血液透析を始めたものの仕事や趣味に費やす時間を削られゆとりを感じられなくなったり、長く施設血液透析を続けてきたが、体力的にきつくなってきたなどの心配事がありましたら、一度当センターへご相談だけでもして頂けたらと思います。

透析療法は一旦導入しましたら、一生続けていく治療です。当センターのスタッフ一丸となって、患者様をずっと応援、サポートし、いつも心の支えとなるセンターとなれることを目指しております。