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指宿温泉巡り

2017.07.13 13:00

「指宿温泉」

今回は私の地元にある「指宿温泉」について少しご紹介させていただきます。

指宿温泉とは指宿市東部にある摺ヶ浜温泉(砂蒸し温泉)、弥次ヶ湯温泉、二月田温泉などの温泉群の総称です。

泉質はおおむねナトリウム塩化物泉ですが、地域や掘削深度によって塩分濃度や微量成分が異なります。活動泉源はおおむね500カ所。一日あたりの総湧出量は約12万トン。湧出温度は50-60℃が多いですが、100℃に達するものもあります。

温泉の水源は池田湖や鰻池などの水と鹿児島湾からの海水が地下で混合したもので、熱源は阿多カルデラに関連したマグマであると考えられています。

「指宿」の名称は「湯豊宿」に由来すると言われています。江戸時代以前は高温の温泉や噴気口が点在する湿原であり危険な場所とされていましたが、麻の加熱処理や炊事用・浴用として古くから利用されていました。江戸時代後期の地誌「三国名勝図会」にも多くの温泉が紹介されています。

ホテルや旅館以外で日帰り入浴が楽しめる温泉場をいくつかご紹介いたしますので、興味のある方は入浴してみてはいかがでしょうか・・・。

 

「殿様湯」27代島津斉興が天保2年(1831年)に長井温泉行館をここに移し、殿様が入ったため、殿様湯と呼ばれるようになりました。現在の建物の裏に昔の風呂場の敷石や石造りの湯船、タイルなどが残っています。温泉は飲用することもでき、貧血や便秘などにも効果があるそうです。

 

「弥次ヶ湯温泉」指宿市役所から南東へ約300mのところにあります。「三国名勝図会」によると、「此の温泉、水田の間に湧出す、湯池三ツを設く、往昔弥次といふ者掘出せり、故にその名を得たり、湯性はばん気及ひ塩気を帯びたり、・・・」と書かれています。庶民に親しまれ、湯治場として有名な温泉のひとつです。

 

「東郷温泉」湯量の豊富な「湯之里」地区にある温泉で、明治28年(1895年)に創業。平成16年にリニューアルしました。浴槽は、昔ながらの石組になっており源泉かけ流しで、湯冷めをしない、疲労回復によいと地元の人に親しまれている銭湯であるようです。

 

「吉野湯」和洋2種類の内湯、露天風呂が男女日替わりで楽しめます。庭には四季の花が植えられ、季節を感じながらのんびりと入れる銭湯です。時々バラ湯(露天風呂)も楽しめます。源泉かけ流しです。

 

「いぶすき元湯温泉」いぶすき元湯温泉(旧市営温泉)は、砂むし会館「砂楽」から若宮神社に通じる「子宝ロード」にあり、昔から地元の皆さんと観光客の憩いの場として親しまれてきました。指宿温泉発祥の湯とも言われ、昔ながらの風情ある木造湯屋建築で落ち着いた雰囲気を漂わせています。いわゆる「しお湯」で、泉質は高温の塩化物泉、美肌効果の高いメタケイ酸を多く含み、つるつるとした肌触りをしています。

「家族温泉野の香」山里の静かな道を抜けると、宵を照らす灯りが見えてきます。四季を彩る優しい緑、和の趣を今に伝える佇まい、天恵の出湯が溢れる8種類のこだわりの露天風呂が特徴です。

「河原湯温泉(こらんゆ)」JR二月田駅から徒歩20分。途中には古来指宿の総鎮守として崇敬されている「揖宿神社」があります。浴舎は近年改装され、気軽に楽しめるよう工夫されています。また、ここから徒歩5分くらいのところに「殿様湯」もあるので、はしごしてみるのもおもしろいでしょう。

                 臨床工学科・3階透析室 室長 有馬