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燕「つばめ」

2017.08.16 12:03

毎年6月頃になると、我が家の周辺で燕をよく見かけるようになります。低空で颯爽と飛び回り、巣作りの場所を探しているのでしょう。今年はどこに巣を作るのだろうか、自分の家を選んでくれるといいなと思いながら、燕の素早い動きを暫くながめていました。

 

以前は我が家にも燕が2か所に巣を作っていました。一つはベランダ下の角、もう一つは玄関の軒下でした。玄関の軒下の巣は背の高い人なら手が届くぐらいの高さでした。学校の行き帰りに近所の子供たちが、毎日、雛を見に来ていました。そのあと雛のことを楽しそうに話していたことが思い出されます。子供たちにとって身近で見た小さな雛の囀りや餌をねだる動きは子供心にしっかりと刻み込まれたことでしょう。

 

「燕が巣を作る家は幸せがやってくる」という言葉を聞いたことがあります。我が家はどうだったのかなと考えてみますと、忙しいながらも賑やかで笑いが絶えない家庭であったと思います。3人の子供たちは、毎年やってくる燕の雛たちが巣立っていく姿を見ながら成長していきました。今はそれぞれが家庭を持ち、楽しい毎日を送っています。子供たちが元気に成長し家族が増えていく様子を見ていると、やはり、「燕が巣を作る家には幸せがやってくる」という言い伝えは本当なのだろうと思います。

 

燕とともに子供たちが成長したあとは、燕は近くを飛び交うものの、我が家に巣を作らなくなりました。毎年、梅雨時になると、今年はどうだろうかと気をもんでいます。子供たちからも「今年は燕が来てくれたかな」と尋ねてきます。

残念ながら、今年は向かいの老人ホームの玄関灯の上を住処にしました。きっと入所されている人たちにいいことが訪れることでしょう。

 

来年は、再び我が家を住処に選んでくれることを期待したいと思います。

燕さん、待っていますよ。

 

                    薬剤科 科長 寺師守彦


昨年の我が家の燕たち