今年度初めての取り組みで、透析治療における症例報告会を開催しました。
開催のきっかけは、理事長主催のテストです。
透析患者の適正血圧値・心胸比などの基本的な内容から、ダイアライザー膜の種類やHDFなど専門的知識に関する内容のものまで、2回にわたって抜き打ちテストが行われました。
当院職員が正しい知識のもと患者の安全を考えた治療に向き合っているのかを理事長自ら確認し、職員に学ぶ姿勢をつけ、プロの仕事をしてほしいと気持ちのこもったテストでした。
そのテストを受け私たちは、チームごとに除水困難患者の症例報告会を開催することとし、臨床工学技士と看護師が協力し、6つのチームに分けて発表を行いました。
報告会には、診療部の先生方、看護部長、もちろん理事長も出席され60分間にわたり、発表・質疑応答と進み、自分のチームの発表と他のチームと比較しながら…興味津々に聞き入っていました。
各チームの発表内容としては、ダイアライザーや血流変更による透析効率へのアプローチや、体重残しが多い患者の生活背景に着目して、家族やヘルパーへ塩分水分のコントロール指導に向き合った症例。コミュニケーション困難な患者の前駆症状をキャッチして、リスクのない透析治療に向き合った症例など様々な取り組みの報告会でした。
理事長のテストがきっかけで、透析治療に直接携わる臨床工学技士、看護師、医師が症例について一緒に考える場となり有意義な報告会ができました。
報告会終了後に理事長が小声で発した『次の3回目のテストは…』という言葉が今、私は気になっています。
看護部教育 師長 三原